要点を一言で言えば、EU消費者安全科学委員会(SCCS)は2026年に公表した意見書で、ヘリオトロピン(Heliotropin)を成人向けfine fragranceに最大1.8%まで使用する場合、安全であると評価した。[1] ただし、この数字を「すべての化粧品で1.8%まで使用してよい」という意味に広げて解釈してはならない。

ヘリオトロピンとはどのような成分か?
ヘリオトロピンは、香水や香料の組み合わせで、パウダリーで甘い香りをつくるために使用される香料成分だ。今回SCCSが評価したのは、成人向けfine fragranceで最大1.8%の濃度を使用する場合の安全性である。[1]
SCCSが「1.8%まで安全」とした条件は?
2026年3月に採択されたSCCSの意見書は、提出された資料と潜在的な有害性分類への懸念を併せて検討したうえで、成人向けfine fragranceでの最大1.8%の使用を安全と評価した。[1] 重要な条件は「成人向け」と「fine fragrance」である。
では、すべての化粧品に1.8%配合できるという意味なのか?
そうではない。評価対象が特定の製品タイプと使用条件だったため、ローション、スプレー、ヘア製品のように曝露のされ方が異なる製品に、同じ数字をそのまま適用することはできない。SCCSのページでも、この意見書は現在「finalising」段階と表示されている。[1]
科学的な安全性に関する意見と、実際のEU規制はどう違うのか?
SCCSは欧州委員会に科学的助言を提供する。SCCSの意見書は、そのまま最終製品に適用される最終的な法令文言と同じものではない。企業は最終規制、製品タイプ、曝露条件と併せて成分の制限を確認する必要がある。
消費者は成分表示で何を見ればよいのか?
香水1本の安全性を、特定の香料1つだけで判断するのは難しい。香料アレルギーがある場合や、香水の使用後に繰り返しヒリつき・発疹が生じる場合は、香料成分全体と使用部位を併せて確認する必要がある。敏感な肌では、手首や首のように繰り返し曝露される部位の反応も観察するほうがよい。
「天然香料」ならより安全なのか?
天然か合成かという分類だけで、肌への刺激やアレルギーの可能性を判断することはできない。消費者にとって重要なのは、原料の由来の名称よりも、実際の成分、濃度、曝露のされ方、そして個人の反応である。
よくある質問
ヘリオトロピンが入った香水は避けるべきですか?
そのように一般化する根拠はない。SCCSは特定の条件下で最大1.8%を安全と評価した。[1] ただし、個人に繰り返し刺激が生じる場合は、その製品の使用を中止し、原因を確認するほうがよい。
1.8%という数字は製品ラベルに表示されますか?
一般消費者向けの成分表示で、個別の香料濃度が常に数字で表示されるとは限らない。規制上の濃度基準と、消費者向けラベルの表示は別の問題である。
DERME VERDICT
2026年のヘリオトロピンをめぐる議論で最も重要なのは、数字に付された条件を読むことだ。「最大1.8%」は、成人向けfine fragranceという特定の評価範囲内での結論であり、すべての化粧品に共通する基準や、最終的な法令文言として読み替えてはならない。[1]

